プラネテス(ΠΛΑΝΗΤΕΣ, PLANETES)
――お父さんは……宇宙を守るデブリ屋なんだ!!!
ジャンル:SF
あらすじ
時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。毎日、地上と宇宙とを結ぶ高々度旅客機は軌道上と宇宙とを往復し、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活し、様々な仕事をしている。しかし、長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。
また、地上の貧困・紛争問題は未解決のままで、宇宙開発の恩恵は、先進各国の独占状態にある。このため貧困による僻みや思想的な理由付けによるテロの問題も、また未解決である。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
評価
ストーリー :★★★★☆ 意外性 :★★★☆☆
キャラクター :★★★★☆ アクション :★★★★☆
世界観 :★★★★☆ ギャグ要素 :★★★☆☆
評論家気取れ度:★★★★★ 音楽 :★★★★★
見切り基準:4話、7話
感想
中盤まではデブリ課を舞台にした基本1話完結の物語。終盤はハチマキが様々な事象に苛まれながら、自分の夢へと前進しつつも現実と向き合っていく過程を描く。
近未来SFならではの細かい設定や徐々に壮大になっていくスケールはSFや考察好きにはたまらない仕様になっており、OPは毎回見逃せないだろう。しかしそれ以上に見所なのは個性豊かな登場人物の魅力を最大限に引き出した熱い展開だろう。バトルやアクションを題材にしたものでもこれほどまでの緊張感や胸が熱くなる演出は早々お目にかかれない。
ハチマキがフォン・ブラウン号を追い求めるあたりからシリアス展開が強くなり、雰囲気が前半とはがらりと変わる。そのため一気に通して見ると終盤で食傷気味になるかもしれない。けれどそこで諦めず、気が向いたときにでも最終話まで見てほしい。そして2周目にもなればまた別の見方ができてより楽しめるはずだ。
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サーヴァント・サービス、バッカーノ
原作:幸村誠
監督:谷口悟朗
構成:大河内一楼
制作:サンライズ
音楽:中川幸太郎
話数:26話